アーウィナーゼ®について
製品情報
効能又は効果
急性白血病(慢性白血病の急性転化例を含む)、悪性リンパ腫
ただし、L-アスパラギナーゼ製剤に過敏症を示した場合に限る。
用法及び用量
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、1日1回体表面積1m2あたり25,000Uを週3回、筋肉内投与する。
特定の背景を有する患者に関する注意
1.合併症・既往歴等のある患者
・膵炎又はその既往歴のある患者
膵炎が悪化又は再発するおそれがある。
・凝固異常又はその既往歴のある患者
凝固異常が悪化又は再発するおそれがある。
・糖尿病の患者
糖尿病が悪化するおそれがある。
・骨髄抑制のある患者
骨髄抑制が増強されるおそれがある。
・感染症を合併している患者
感染症が悪化するおそれがある。
2.肝機能障害患者
肝機能障害が悪化するおそれがある。
3.生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対して、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。
4.妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ウサギ)で、胚・胎仔死亡及び催奇形性が報告されている。
5.授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁への移行は不明である。
6.小児等
低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
7.高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。高齢者では生理機能が低下していることが多い。
その他の注意
臨床使用に基づく情報
海外の臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
適用上の注意
薬剤調製時の注意
1.バイアルあたり日局生理食塩液1~2mLに溶解すること。
2.日局生理食塩液1~2mLをバイアルの内壁に沿ってゆっくり添加し、内容物を溶解すること。粉末に直接勢いよくかけないこと。バイアルを振ったり、逆さにしないこと。バイアルを立てた状態のまま軽く混合するか、又は揺り動かして内容物を溶解すること。過剰に又は激しく振り混ぜることで気泡が発生しないようにすること。
3.調製後に不溶物が溶解液中にないか目視で確認すること。不溶物が認められた場合は使用しないこと。
4.溶解後15分以上経過してから投与せざるを得ない場合、投与までの間、溶液を無菌操作で無菌ポリプロピレン製シリンジにとっておき、溶解後4時間以内に使用すること。溶解後4時間以内に使用しない場合は溶液を廃棄すること。
5.他の薬剤と混合しないこと。
6.原則として溶解後15分以内に投与すること。
薬剤投与時の注意
過去に抗生物質等の筋肉内注射により、筋拘縮症が発現したとの事例が報告されているので、筋肉内投与にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、下記の点に注意すること。
・同一部位への反復注射は行わないこと。特に低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には注意すること。
・神経走行部位を避けること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみたりした場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
・本剤の投与液量及び患者の状態を考慮した上で、必要に応じて複数箇所へ分割投与すること。
臨床検査結果に及ぼす影響
血清チロキシン結合グロブリン(TBG)濃度を著しく低下させ、甲状腺機能検査の結果に影響することがある。