アーウィナーゼ®について
作用機序
初期のin vitro試験で腫瘍細胞の増殖には、アスパラギンを必要とすることが示された。アスパラギンは正常な哺乳類の培養細胞の増殖には必ずしも必要ではないが、悪性腫瘍由来細胞株のWalker Carcinosarcoma256では、その増殖にはアスパラギンを必要とすることが報告されている。同様の結果は、マウスリンパ腫L5178Y細胞でも確認された。
アスパラギンはほとんどのタンパク質の構成成分であり、アスパラギンが欠如している状況では、タンパク合成はできなくなることが示唆されている。
アスパラギナーゼは血中のアスパラギンをL-アスパラギン酸とアンモニアに加水分解する酵素として作用し、アスパラギン合成酵素を持たない腫瘍細胞からアスパラギンを効果的に欠乏させる。
L- アスパラギナーゼの抗腫瘍作用(イメージ図)

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社内資料:効力を裏付ける試験(2016年12月19日承認、CTD2.6.2.2)
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